People Design Lab 代表の駒井です。 医療や介護の現場において、「仕事ができる人」をリーダーに据えるのは自然な流れかもしれません。しかし、その抜擢が皮肉にも「組織の成長」を止めてしまうケースを、私は数多く見てきました。 今回は、リーダーに求められる「真の役割」への転換についてお話しします。
なぜ「仕事ができる人」ほど、人を育てられないのか
チームを見渡したとき、人一倍動きが良く、気づきも鋭いメンバーは非常に頼もしい存在です。しかし、プレイヤーとして優秀であることと、リーダーとして優秀であることは、全く別の能力を必要とします。
1プレイヤーとして優秀すぎる人がリーダーになると、部下が育たなくなるという現象が起きがちです。理由はシンプルです。「自分でやった方が早い」と、何でも自分でこなしてしまうからです。
テキパキと業務を遂行する姿は一見正解に見えますが、それは同時に、メンバーから「経験を積み、成長するチャンス」を奪っていることにもなりかねません。
「効率」よりも大切な「信頼の設計」
人を成長させるために不可欠なのは、相手を信頼し、自分のやり方にこだわりすぎないことです。
もちろん、ベテランのやり方をそのまま実践させるのが一番効率的かもしれません。しかし、そのやり方がメンバー
一人ひとりの特性に合うとは限りませんし、もしかしたらもっと良い方法が新しく生まれる可能性もあります。
自分がやった方が早い仕事も、あえて「教え、任せる」。 これこそがリーダーのあるべき姿です。メンバーに仕事を覚えるチャンスを与えること。その積み重ねが、最終的に個の依存から脱却した、強い組織を作り上げます。
答えを教えるのではなく「考えさせる」伴走を
任せるといっても、放置することではありません。大切なのは、メンバーが自分の仕事に責任を持てるよう、「準備を共に行う」ことです。
- 失敗しそうなとき: 未然に防ぐための助言を行う。
- 失敗してしまったとき: 責めるのではなく「どうすれば防げたか」次への課題を共に考える。
ミスを糾弾するのは、組織を萎縮させるだけです。難題にぶつかったときこそ、リーダーの力の見せ所。答えをすぐに与えてしまうのではなく、「問いを立て、考えさせる」。この伴走こそが、メンバーの思考力を養い、自律したスタッフへと変えていきます。
いかがでしたでしょうか。 人を育てることは、自分の時間を削り、我慢を強いることかもしれません。しかし、その「待つ」姿勢こそが、結果として組織に最大の成果をもたらします。
組織のデザインを「個の力」から「構造の力」へ。 People Design Lab は、次世代のリーダー育成と、持続可能な組織づくりをサポートいたします。

